2019-02-12 私のお宝紹介(9) 上の掛け軸は『紫式部石山寺参籠図』と言われる作品で、『石山寺縁起絵巻』などで知られる『源氏物語』の着想を石山寺での参籠で得て、須磨・明石巻から物語を書き始めたという中世の伝承を根拠とする作例です。 この掛け軸は実を言いますと、拙著『源氏物語の記憶―時代との交差』(武蔵野書院、2017年)のカバー表紙に使用後、ゆえあって実践女子大学に寄贈してしまいましたので、残念ながら、現在私の手元にはありません。